■天女の一撃によって発生するバグについて

 現在のver1.10において、認知されている中で最も問題となっていると思われるバグが、衣玖のスキルカード「天女の一撃」による
 ”コンボ補正が切れるバグ” だと思われる。

 このバグが発生する原因となっている「天女の一撃」について、細東攻のdadaさんの情報提供により特殊な仕様が明らかになり、
 知っていれば補正切りは100%回避することが可能になり、食らう側も多少その性質を利用できることが明らかになったため、その詳細を解説していく。

 また、本稿をご覧になった方は、概要でいいので、この対策について世間に広めて欲しいと思います。

 いつもの如く、回りくどい前置きが満載なので、細かいことに興味のないプレイヤーは ●対策 からご覧になることをお勧めします。


***

 追記:●真実?の項にて、天女の一撃ヒット時に内部処理で地上に降ろすと記述していましたが、実際に一瞬だけ地上に降ろしているようです。
 よって該当部分の記述を修正しました。
 その他、指摘があった記述について、一部表現を変更しました。

***

各項へのリンク
●準備

●実行

●条件

●真実?・・・システム的な解釈など

●対策・・・補正切りバグの回避法

●応用・・・LV3〜「天女の一撃」の性質を利用してできること

●まとめ


■準備
・使用キャラ
 衣玖を使用し、プロファイルにはスキルカード「天女の一撃」を最低一枚はセットしておくこと。
 相手側のキャラクターは一切問わない。

・使用する技
 LV3またはLVMAXのB版「天女の一撃」を使用。スキルカードでレベルを上げたものでも、天候「疎雨」の効果でLVMAXとなったものでも構わない。
 バグを発生させる手段としては、補正切り用の連続技を狙うか、龍魚「龍宮の使い遊泳弾」を用いるのが最も簡単であると思われる。


■実行
 まずは「天女の一撃」をLV3以上にする。天候「疎雨」にすればLVMAXとなるのでその方が手間は省ける。


 LV3「天女の一撃」のダメージは1841。

A:ノーゲージ連続技から狙う
 具体的な連続技構成を一つ挙げる。

近AA>C(前hj)>JC(3hs)>B版天女の一撃




 という構成が比較的安定する。(画像の予報と推移に整合性がないのはプレイ中にキャプチャして選別したため。)

 連続ヒットしていれば3000程度のダメージだが、補正切りにより合計ダメージは4000程度に上昇している。
 また、体力減少による根性補正があるにも関わらず、補正切り後の「天女の一撃」は本来よりダメージが上昇しているが、
 これはCの分裂弾がヒットしているためである。


B:龍魚「龍宮の使い遊泳弾」を使用する
 相手キャラクターや弾のランダム性により当たり方が変化するが、かなり簡単に発生させられる。


 龍魚「龍宮の使い遊泳弾」をLimit100%までヒットさせた場合は約4200〜4400程度のダメージ。

 B版の「天女の一撃」で追撃する。龍魚「龍宮の使い遊泳弾」の当たり方次第では、追撃する前にLimitが100%を超えてしまうため注意。



 結果として、この二つの攻撃だけで尋常ではないダメージが発生する。
 下画像はLV3、天候なしで数回実験して最も高いダメージが出たケース。



 龍魚「龍宮の使い遊泳弾」LV3「天女の一撃」、それぞれのダメージを足すとおよそ6200だが、上画像のダメージは7500程度に達しており、かなりのダメージが上乗せされている事が解る。
 ここで上乗せされているのは無論のこと、龍魚「龍宮の使い遊泳弾」の弾である。
 画面中には、まだ龍魚「龍宮の使い遊泳弾」の弾が残っており、起き上がりに更に食らってしまうとそのままKOの可能性もあるため、非常に強力。

 では、何故このような現象が起こるのかを以降で解説していく。

 ページの先頭へ


■条件
 まず結論から言うと、補正切りバグを発生させるためには、LV3以上のB版「天女の一撃」で相手を掴んだ瞬間に

 射撃が衣玖の本体の位置とほぼ重なっている

 ということが条件になる。
 前項の連続技の場合、画像のように射撃が重なっているのが解る。
 また、龍魚「龍宮の使い遊泳弾」が補正切りを発生させやすい理由も納得がいくだろう。



 これが解れば、補正切りバグを狙える技も自ずと絞られるようになっていく。
 以下に、前項二つ以外で補正切りバグを確認できたものを挙げる。

・「龍の眼」
「龍神の怒り」
雷魚「雷雲魚遊泳弾」
棘符「雷雲棘魚」
・珠符「五爪龍の珠」

 これらに共通するのは、発生が遅い、または弾速が遅いなどの理由で長時間残るタイプであるということである。
 殆どが実用的なものではないのだが、一部は連続技に組み込むことができるケースもある。

 また、

「ナマズの大地震」(システムカード)
「マジカル産廃再利用ボム」(魔理沙)
魔廃「ディープエコロジカルボム」(魔理沙)
「おみくじ爆弾」:大凶(早苗)
御籤「乱れおみくじ連続引き」:大凶(早苗)

 などの、自爆効果のある技を利用する場合に関しては、相打ちになりダメージ補正が切れた状態で自爆効果のある攻撃がヒットするが、
 これらは「天女の一撃」に限ったものではないため、除外する。

 ページの先頭へ


■真実
 では、このような現象が起きるLV3以上のB版「天女の一撃」というのはどういう性質なのか。
 これが今回dadaさんから寄せられた情報で、

 ”相手に技がヒットした直後、一瞬だけ相手を地上に引きずり降ろし、持ち上げ直している”
 ”地上に引きずり降ろした瞬間に、両者に食らい判定が存在する”

 という性質を持っているのである。
 回りくどいようにも感じるが、本来はこの仕様でも問題なく動作しているはずなので、それ自体にはプレイヤーが口を挟む余地はないだろう。

 この瞬間に相手は食らい判定が衣玖と重なった状態になる。
 つまり、衣玖に当たるような位置に射撃が置かれていると、引きずり降ろされた相手にヒットするわけである。


***

 両者に食らい判定が存在するため、前項で記述した自爆効果のある技ならば両者にヒットする。また、衣玖側はカウンターヒットになる。
 本来LV1〜2のB版、全レベル共通のC版では、掴んだと同時に攻撃がヒットすることはあっても、その次のタイミングで相打ちになることはない。
 
 また、「ナマズの大地震」が相打ちでヒットすることから、相手が地上に引きずり降ろされていることは確かである。

***


 この時のみ、連続技の補正がリセットされ、重なっていた射撃+天女の一撃のダメージがRate100%から再計算される。
 また、補正切りの発生の有無に関わらず、以下のような現象が発生している。
 左がLV1〜2、右がLV3〜4を連続技に組み込んだ時のものである。

 比較して解るように、本来ならば連続技継続中は減少しないはずの、体力ゲージ中のダメージを表す赤色部分が先行して減少しているのが解る。
 このような現象が発生するが、射撃がヒットしなかった場合は継続して計算されるため、通常の連続技と同じダメージになる。

 ここまでは、全て衣玖側のみを操作することで発生する現象なのだが、今回寄せられた情報で最も重要なのは


 ”地上に引きずり降ろした瞬間は、食らった側は地上でのあらゆる行動が可能である”

 という事実である。
 ただし、続いて発生する「天女の一撃」の攻撃部分は、各種自爆効果技が事前に使用されている状態以外では、
 あらゆる手段をもってしても回避はできないため、悪しからず。

 霊撃を使っても、カードが消費されるのみで回避はできない。


 ページの先頭へ


■対策
 前項で明らかにしたように、LV3以上の「天女の一撃」を食らった直後、つまり、

 ”地上に引きずり降ろされた瞬間は、地上でのあらゆる行動が可能である”

 これを利用することで、補正切りをほぼ100%回避することができるのである。
 それは、「天女の一撃」で掴まれた直後に、

 ”衣玖と重なっている射撃をグレイズする、または射撃無敵や完全無敵で回避する”

 ということである。具体的には、ダッシュ、ハイジャンプ、バックステップ、霊撃をはじめとして、
 1F目からグレイズ、射撃無敵、完全無敵のある必殺技やスペルカードなど、選択肢は実に多彩であると言える。

 ちなみに、システムカード、スキルカードは1F目から使用確定となるが、スペルカードは妖夢の空観剣「六根清浄斬」以外、
 暗転演出が入るまでは消費されない(1F目から暗転演出となる霊夢の宝具「陰陽鬼神玉」のような技も存在する)。
 このため、暗転前からグレイズや無敵のあるスペルカードを使用しても、無敵のみが利用でき、カードを消費しないで済むことになる。

 しかし、技を出すというのはタイミング取りが難しいため、できれば連続技を食らっている最中に常に入力できるものが望ましい。
 そうなると、自ずと6Dで可能なダッシュ、4Dで可能なバックステップ、7D、8D、9Dで可能なハイジャンプと、入れっぱなしでも可能な行動に絞られる。

 このうち、8D以外の入力は、もし「天女の一撃」を絡めた連続技が繋がらなかった場合に、最速で受身を取ることになってしまう。
 相手が意図的に連続技を中断して受身狩りを狙われる可能性も発生する。

 よって、”連続技を食らっている間に8Dを入力し続ける”ことが最も安全な回避手段となる。

 下画像は、補正切り回避に成功した状態。
 天候が花曇のため、グレイズ分の天気玉の発生と、霊力が磨耗しているのが解りやすいだろう。


 このようにして、補正切りは安定して回避することが可能であるが、逆に補正切りのダメージを増やしてしまうケースも存在する。
 具体的には、実行の項で紹介した連続技のケースにおいて、”重なった射撃をガードする”という行動である。

 補正切りのダメージは、Cの分裂弾が1つヒットし、そこから「天女の一撃」の攻撃部分が連続ヒットするため、
 C一発分のRate補正とRiftAttack補正が掛かることになる。
 しかし、このCの分裂弾をガードすると、Rate補正とRift補正がない状態で「天女の一撃」のダメージが入り、ダメージが上昇する。
 本来、「天女の一撃」は最初の掴み部分でRift補正が掛かるのだが、補正切りはその直後に発生するため、単体の「天女の一撃」よりも高いダメージとなる。

 一方で、自爆効果のある技が重なっていた場合は、食らった側のみがガードできるという性質上、衣玖側のみがダメージを受けることになる。
 実戦での状況ははっきり言ってあり得ないレベルではあるが、魔理沙の魔廃「ディープエコロジカルボム」以外はガード可能であり、
 万一、早苗の「おみくじ爆弾」御籤「乱れおみくじ連続引き」の大凶が丁度のタイミングで発生した場合は、かなりの大ダメージとなる。

 ページの先頭へ


■応用
 前項では、補正切りを回避することに重点を置いて説明したが、この項ではLV3以上のB版「天女の一撃」の性質を利用して、
 食らう側から何らかの抵抗ができないか検証していく。

 LV3以上のB版「天女の一撃」を食らった場合は、状況に関係なく必ず一瞬だけ行動が可能になるが、直後の攻撃部分はほぼ回避不能である。
 つまり、補正切り連続技時はこれを確実に回避し、補正切りにならない連続技時には、この時間を利用することで、
 自分側に利益のある行動ができないか。というのが本項の主旨である。

 とはいえ、「天女の一撃」を食らう側が可能な行動時間は1Fしかないと思われ、その後はあらゆる行動を「天女の一撃」の攻撃部分で潰されるため、
 1Fで効果が確定する行動のみが有効ということになる。

 では、1Fで効果が確定するものには何があるのか、それは、システムカードスキルカードである。
 具体的には、システムカードは一部の自己強化系のカードと、「三粒の天滴」のLV2までが有効である。
 
 スキルカード全般は、地上で使える必殺技ならば普通に使用しても問題ないが、使用できない状態のカードは
 4or6入力のカード宣言で使用する必要がある。

 これらのカード宣言は、ある程度目押しが必要となるが、連続技として食らっている最中であるため、カード使用ボタンを連打しておけば良い。
 カード使用ボタンは、4or6ボタンと同時に入力しても受身が発生しないため、受身が暴発する心配が無いのも利点の一つである。

 ページの先頭へ


■まとめ
 以上のように、LV3以上のB版「天女の一撃」はバグにより想定外の大ダメージを受ける可能性があるが、
 正しい知識と対処により100%回避が可能であることが明らかになった。
 更には限定的かつ僅かではあるが、こちら側に利点も発生する技でもあるため、知ってしまえば怖い技ではありません。

 世の中には非常に多くの対戦ゲームがあり、明らかに開発者が想定していない致命的なバグを抱えたゲームも多数存在します。
 そういったバグを、バランス調整を兼ねて修正出来るのが同人ゲームの利点であるとは思います。
 また、コンシューマの作品でもそういった調整が行われたゲームは多数あります。
 しかし、このバグはそういった世間で話題になるものに比べれば極めて小さいものであると言い切れます。

 はっきり言って、この程度のことで野試合で相手プレイヤーに自粛を強制すること、大会のルールに罰則を設けさせるなどは、あまりに傲慢だと思います。

 このバグを嫌う人の事を考慮して、今まで自粛してきたプレイヤー、やむなく罰則を設けた大会関係者の方々、
 今回明らかになったことを踏まえて、「天女の一撃」の扱いについて再考してみては如何でしょうか。

 また、本項をご覧になった全ての方に、このバグについての対処法を広める協力をお願いしたいと思います。


 ページの先頭へ

inserted by FC2 system